66/77kV フリーストリッピングタイプの外導を有するCVケーブルの採用　北陸電力送配電株式会社　穴水変電所へ納入

2021年07月06日

昭和電線ケーブルシステム株式会社

66/77ｋV フリーストリッピングタイプの外導を有するCVケーブル用の採用
北陸電力送配電株式会社　穴水変電所へ納入

　昭和電線ケーブルシステム株式会社（本社：神奈川県川崎市、代表取締役社長：川瀬幸雄）は、接続工事の省力化、スキルレス化を実現するフリーストリッピングタイプの外部半導電層（以下、外導）を有するCVケーブル（以下、フリスト外導CVケーブル）を北陸電力送配電株式会社穴水変電所に納入いたしました。

▉ 背景

　国の施策である電力強靭化等を背景として、全国の発電所や変電所において電力設備の更新・増強工事が進んでおります。電力会社からも接続工事の省力化と、将来的な作業員不足への懸念から工事技術のスキルレス化が求められていました。

▉ 内容

　拡大する電力市場において、当社高電圧電力ケーブル用コネクタ「SICONEX^®（サイコネックス）」シリーズの需要は、ケーブル接続工事の工期短縮や効率化を実現し、耐震性にも優れることから堅調に推移しております。
　一方で、ケーブル接続工事においては、熟練技能者の高齢化や、若年労働力人口の減少により、施工能力の維持・強化が喫緊の課題となっていることから、当社は、2021年5月に、従来のケーブル接続工事システムに、さらなる接続工事技術の効率化・省力化とサステナブルな人材育成プログラムを付加し、進化させる新ブランド戦略『SICOPLUS^TM』を導入することで、この課題の解決に取り組むことを発表しております。
　当社のフリスト外導CVケーブルは、短い教育期間での作業員育成を可能とするSICOPLUS^TMブランドの１アイテムであり、今回納品した穴水変電所では、現地作業の省力化、スキルレス化に貢献いたしました。

▉ 「フリスト外導CVケーブル」の特長

　従来の66/77kV CVケーブルの接続工事では、絶縁体に一体化されている外導を、ガラス等の鋭利な工具で真円に削る処理を行うことから、高度なスキルが求められていました。今回納入したフリスト外導CVケーブルは、専用の工具で外導切り取り線を入れ、手で剥ぎ取るだけで平滑な絶縁体表面が露出するため、スキルレス化が可能となります。また、従来のCVケーブル外導処理時に発生していた"細かい削り屑"が発生しないため、作業時の養生の省略や現場作業の省力化が可能となります。

＜外部半導電層処理比較＞

従来のCVケーブル

フリスト外導CVケーブル

ケーブル外導処理

ガラスを用いて削る

切り取り線に沿って手で剥がす

【北陸電力送配電株式会社様からのコメント】

・今回採用したフリーストリッピングタイプは、作業経験と高い技術力を要する外導処理がスキルレスとなり、現場の作業負担が軽くなりました。また、技能習得のハードルが下がったことで、将来の施工人員の確保につながると思います。

【施工員の方からのコメント】

・従来のCVケーブル処理では、ガラス削りの作業中は常に気を張っていましたが、フリスト外導CVケーブルは剥ぎ取るだけのため、作業自体の肉体的負荷はもちろんのこと、失敗してはいけないという精神的負荷も軽減されました。また、従来のCVケーブル処理では必要だった、削った後の仕上げ作業がなくなり、楽に作業ができました。

・フリスト外導CVケーブルにすることで、スキルレスとなり、全体進捗も円滑になりました。

・外導処理という部分では、フリスト外導CVケーブルの方が従来のCVケーブル処理と比較して求められるスキルが低いため、教育期間短縮になると考えます。

＜現地接続工事完了時の写真＞