線材・巻線:マグネットワイヤ:マグネットワイヤ

マグネットワイヤ取り扱い上の注意

1. 皮膜の剥離方法について

エナメル線類の皮膜は極めて強靭で導体によく密着しているため、皮膜の剥離方法が問題となりますが、次の諸方法の中からエナメル線の種類および作業条件に応じて最も適した剥離方法をご採用下さい。

2. 巻線後の加熱処理について

一般にエナメル線を曲げたり伸ばしたりしますと皮膜にストレス(歪み)を生じ、この状態のまま湿気、水、溶剤、薬品等に接触させますと皮膜に微細なキレツを生じて、ピンホールや皮膜剥離の原因となります。
この現象はウオータークレージングまたはソルベントクレージングといわれ、合成樹脂エナメル線のほとんどに見られる現象です。しかし、一度皮膜にストレスを生じたものでも加熱処理を行うことによってストレスがなくなり、クレージングを防止できます。これを熱処理効果(加熱処理効果)といい、加熱温度と時間に比例します。
最近のエナメル線はクレージング特性が非常に改良されていますが、コイル成型後あるいはワニス処理前に加熱処理を行うことをおすすめいたします。

3. ワニス処理について

ワニス処理は次のようにいろいろと大切な役割を果たしますので、エナメル線を使用した機器には熱処理後、ワニス処理を施すことをおすすめいたします。

ワニスとしては一般にフェノール系、エポキシ系、シリコーン系等の合成樹脂が用いられますが、エナメル線の種類により相性等がありますのでワニスの選定は十分ご確認の上ご使用下さい。

4. 使用上の注意事項

4.1 保管方法

4.2 保管期間

4.3 作業上の注意

4.4 コイル巻き時の注意

4.5 成型時の注意

4.6 成型後の注意

4.7 コイル仕込み作業上の注意

4.8 エナメル線使用時の注意

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