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防振設計理論

防振効果の良否は一般的に振動伝達率で評価されています。
すなわち振動伝達率は、防振材を使用しない基礎に伝達される力Foと使用した場合の基礎に伝達される力Ftとの比で表します。

したがって、防振設計においては、この振動伝達率を1以下にするよう防振材の選定を行います。
図に示すようにある防振支持を1自由度の振動モデルで考えた場合、機械が発生している加振力によって振動している機械の運動方程式は、以下で与えられます。

(2)式を解いて(1)式の振動伝達率を求めると、以下となります。

で与えられます。(3)式を図化すると次図となり、同図が示すように振動数比になるよう防振材を選定すれば防振効果は期待できます。

防振材の選定

一般に、防振ゴムの減衰は小さく、不減衰とみてよく、減衰項を0とおくと振動伝達率は以下の式により求められます。

ここで振動数比f/fnと振動伝達率Trの関係を左図に示します。

即ち、振動伝達率は防振すべき振動数fと、防振材で支持した系の固有振動数fnとの比で求まり、この値が以上になった場合防振効果領域になります。

防振材で支持された物体は、左図に矢印で示すように6つの固有振動を有します。
しかし、一般に防振設計はZ軸方向のみ行なっても問題がない場合が多く、またこの方が計算も簡単なので、以下Z軸方向の固有振動数fnzの計算式を示します。

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