SWCCを支える「金属のスペシャリスト」に
金属材料には無限の可能性があり、モビリティ分野に限らず、世の中の進化に欠かせない材料です。私は現在の仕事を通じて金属に関する知見を磨き、今後さらに事業フィールドを拡大していくSWCCを金属のスペシャリストとして支えていきたいです。研究開発では価値を生み出すために常に新しいことへチャレンジをして、その度に多くの失敗と向き合わなければならない仕事です。それでも私は、自分がつくった金属から新しい未来が拓かれることを目標に、一歩一歩前に進んでいくつもりです。

技術系研究開発
R&Dセンター
先行商品開発部 第1開発グループ
R.A.
工学研究科 金属材料工学専攻卒
新しい金属から、
新しい世界を拓く
明日のモビリティ社会のための研究開発
SWCCは今、新規事業創出に力を入れています。モビリティやスマートインダストリーをはじめとするさまざまな分野で機器の高度化やAI利用が進み、電線に対する要求も増え、電線を主体に培ってきた技術に対する期待も大いに高まっています。私が所属するR&Dセンター先行商品開発部は、新規事業創出の芽となる先進技術の研究開発および実用化に向けた試作・評価・検証を行う部門です。第1開発グループではモビリティ分野で使用される製品の研究開発を担当。自動車のEV化で新たに必要となるケーブルや自動運転化に欠かせない車載部品をつなぐためのケーブルなどを開発しています。安全で豊かなモビリティ社会の実現にもつながる大切な仕事です。
自動車の進化を支える「新しい合金」をつくる
車載向けのケーブル製品の開発に求められているのは、金属材料のイノベーションです。今の自動車の進化にはセンサーなどの車載機器や外部システムとの連携が不可欠なため、それらをつなぐケーブルの数は加速度的に増加します。そこで必要となるのは、より細く軽量でありながら強度や電気特性など導体としての性能を確実に担保できる画期的な材料の開発です。私は銅やアルミニウムをベースに、新しい合金製造、加工技術の研究開発に取り組んでいます。ケーブル製品としての開発ですので、金属のことだけでなく樹脂材料などのさまざまな材料との特性も考慮しながらの試作を繰り返す毎日です。


理想の導体に辿り着くには、様々なデータが不可欠
研究開発においては「広く多くのデータを取る」ことを大切にしています。理想の導体に辿り着くためには、材料配合や作製条件と特性の関係などを確実に見極め、想定した特性が出なかった場合にもその理由を正確に探り出す必要があります。鋳造装置を使って日々つくる試作品は、重さにして5kg程から多い時は40kgにも及びます。その都度、必要となる性能を調査するだけでなく、多くのデータを取ることで些細な違いも把握できるようにします。その積み重ねから改善点を見つけ、次の試作に活かしていきます。地道な作業ですが、その先に新しい世界があると思うとやりがいは格別です。
当たり前にある「技術の尊さ」を実感できる
ふと空を見あげれば、そこに電線があるように、私達がつくる製品は当たり前のように暮らしの中にあります。SWCCで働き、先輩や仲間の姿を見ることで、そうした当たり前がいかに多くの努力と試行錯誤に支えられているのか気づくことができました。目立つことのない「技術」という存在の尊さを知り、技術者としての感性を磨き、視野を広げることができる会社だと思います。

金属材料には無限の可能性があり、モビリティ分野に限らず、世の中の進化に欠かせない材料です。私は現在の仕事を通じて金属に関する知見を磨き、今後さらに事業フィールドを拡大していくSWCCを金属のスペシャリストとして支えていきたいです。研究開発では価値を生み出すために常に新しいことへチャレンジをして、その度に多くの失敗と向き合わなければならない仕事です。それでも私は、自分がつくった金属から新しい未来が拓かれることを目標に、一歩一歩前に進んでいくつもりです。

*部署名は取材当時の名称です。