IR・決算情報

MISSION_03 地震の揺れをコントロールせよ

昭和電線の免震アイソレータの歴史

1980年代に入り、昭和電線は免震アイソレータの開発に着手。免震技術のパイオニアである当時の福岡大学の多田英之教授と一緒に取り組み、1986年に日本初のビル用免震アイソレータの製品化に成功しました。
昭和電線は、戦後間もない1947年から重電・家電や軍用などに使用されていた防振ゴムを製造。その技術が高度経済成長期にはビル建築にも採用され、東京国際フォーラムのような大きな建築物の床・壁・天井用にも防振ゴムを納入してきました。その防振ゴムの技術が、免震アイソレータの開発に応用されています。
これまで、地震多発国の日本であっても免震対策の意識は低く、免震技術が評価されるようになったのは阪神・淡路大震災以降です。この震災時、震源地から約30qのところに昭和電線が免震を施した建物がありましたが、建物の損傷がほとんどなかったという報告を受けました。その後の新潟地震では、昭和電線が手掛けた建物がなく検証はできませんでしたが、福岡の地震では昭和電線が手掛けたマンションには損傷がほとんどありませんでした。建物を丈夫に作る耐震とは異なり、免震アイソレータは生命や財産を守る社会貢献度の高い製品です。

免震レトロフィット

免震レトロフィットとは既存の建物を免震化することです。これまで昭和電線も公共施設の免震レトロフィットを手掛けてきました。その中で大学や病院・消防署、寺院などにも納入してきましたが、免震レトロフィットを含む耐震化が遅れているのは公立の小中学校です。文部科学省の発表資料を見ても、その遅れは否めません。
今、求められる耐震化対策、その解決策として期待される免震レトロフィットは、基本的に新築の場合と施工の仕方が違うだけで納める製品は同じものなのです。

公立小中学校の耐震診断実施率

出典:平成22年度文部科学省報道発表資料より

免震アイソレータの核

昭和電線の免震アイソレータは、円筒状の金型内にゴムと中間鋼板を積層し、一体に成形して加硫接着しています。中間鋼板は金型内の半円状固定リングによって拘束されるため、荷重を支える本体ゴムより突出した形状に成型。この形状により、

  • ●各ゴム層および中間鋼板の整列が一目でわかるために品質管理が容易
  • ●成型時の熱伝導が従来に比べて均一化されるので各ゴム層に加わる熱履歴が均質化され、良好な特性と接着性能を得られる
  • ●信頼性の高い材料と安定した形状との相乗効果により、積層ゴムの生命線である荷重支承能力、安定した変形、水平剛性の面圧・せん断ひずみに対する依存性が少ない

ことが確認されています。さらに、製造ラインにおける製造スピードが早く、短期納期を実現。その結果、原価も下げることができました。
免震アイソレータに採用されている積層ゴムは、天然ゴム直径と厚さの比率がベストな状態で組み立てられ、積層ゴムのリーディングカンパニーである昭和電線の技術は業界のモデルとなりました。

昭和電線の免震製品は環境配慮型

昭和電線の免震アイソレーターは、鉛や水銀などの有害物質を使用しない環境配慮型です。昭和電線は2006年から鉛を使わず環境にやさしい錫プラグを採用した製品を開発しました。そのほか製品の塗料から接着剤まで環境を配慮した材料を使用。その評価は年々高まり、市場の昭和電線のシェアも年々拡大しています。


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