昭和電線グループのCSR

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SOCIETY
社会:社会問題解決への取り組み

社会問題解決への取り組み

昭和電線グループは、経営方針の最上位項目において「顧客第一に徹し、社会的に有用で、環境にやさしく、良質にして、安全に配慮した製品、技術およびサービスを開発、提供し、社会の発展に寄与する。」ことを掲げており、その社会的な使命を力強く果たすべく、事業活動を通じた社会問題の解決に引き続き貢献してまいります。
現在、地球規模で深刻な問題となっている環境汚染や気候変動といった問題に立ち向かうべく気候変動抑制に向けての国際的取り組みである「パリ協定」や、持続可能な開発目標の設定である「国連SDGsへの取り組み」などの世界的な取り組みが行われています。
それらに呼応して、事業活動を通じての環境と社会の持続的な発展に対処すべく、具体的には以下のような展開を行っています。

変電所を地震から守る

電力ケーブル用コネクタ「SICONEX®(サイコネックス)」は変電所において使用される機器ですが、変圧器に使う部品を軽量、小型化し、システムの揺れを小さくすることで機器を地震から守ります。また、絶縁油を使っていないため、火災の被害を出しません。

EV車の進化を素材で支える

純度99.99%、酸素含有量5ppmの銅を連続で製造する設備、ノウハウを保有しています。これらの銅は溶接性、加工性のよさから新エネルギー車のモータなどに使われています。さらなる低酸素量化、品質安定化に取り組んでいます。

物流の省人化技術に貢献

絶縁銅線を撚り合わせた「リッツ線」は、低ロスで高周波エネルギーを送ることができます。昭和電線グループでは、この特性を 生かしたコイルをワイヤレス給電用として販売を開始。工場内の自動搬送機に使用いただいています。

社会インフラ
社会インフラ
発送電分離による電力市場変革 少子高齢化による人手不足
物流効率化 インフラ老朽化対策
AIの普及、IoTの拡大 防災・減災
EV・HV車増大 自動運転の実用化
自動車
自動車
自動搬送ロボット
自動搬送ロボット

各事業における社会的課題と取り組み

電線線材

社会的課題

  • ①近年の建物の高層化・大規模化に対する確実な消火活動の手助けとなるような耐火ケーブルの長時間耐熱性能向上
  • ②ネット販売普及に伴う可燃物量の多い大型倉庫の急激増加に対する耐熱電線の耐熱性向上

課題解決に向けた取り組み

  1. ①消防庁告示で定められている加熱時間・温度30分,840℃を60分,925℃へ改良するため、導体上に施す耐火層に特殊加工を施し、長時間・高温でも導体間のショート(短絡)を防ぐ耐火ケーブルの開発。
  2. ②消防庁告示で定められている加熱時間・温度の1/2 (15分,380℃)を30分,840℃へ改良するため、従来耐熱電線には無い耐火層を有した耐熱電線の開発。

課題解決の製品紹介

ビルでのケーブル使用例
  1. ①1時間耐火ケーブル
    開発中
  2. ②弱電耐火ケーブル(EM-JSH)
    当社が開発した弱電耐火ケーブルは、耐熱電線と同じ電気特性(定格60V)でありながら、耐火電線と同じ耐火性能を発揮する製品です。
    また、この製品は耐火層を有することで、耐火性能を満足するだけでなく、火災時に電線の機器との接続部をはじめとする端末部のショート(短絡)防止の役割も果たします。さらに、耐火電線と比べると20%細く、30%軽いといった特徴もあり、お客様にもメリットのある製品だと自負しています。今後広く業界で普及していくことを期待している製品です。

電力システム

社会的課題

これまで、電力ケーブル用の接続部、およびブッシングには磁器製のがい管が広く用いられてきましたが、地震時に共振してがい管の破損および内部の絶縁油漏れが発生する事例が報告されており、耐震性が要求されています。

課題解決に向けた取り組み

SICONEX®製品で培ったエポキシ技術を用いて、長尺物の完全固体構造のエポキシ注型製品を当社独自で開発し、その外側に軽量かつ絶縁に優れたシリコーンゴムを直接モールドしたダイレクトモールド接続部、および機器用ブッシングを実用化しました。

課題解決の製品紹介

ダイレクトモールド接続部、および機器用ブッシングは以下の特長を有しています。

  • 耐震性が高い…地震波と共振しない構造
  • 環境に優しい…絶縁のための油を使用していない
  • 安全性が高い…樹脂製なので事故発生時に破片が飛び散らない

2003年の初納入から現在まで、市場のニーズに応えながらダイレクトモールド接続部および機器用ブッシングの製品ラインナップを22kV~154kVに拡大しています。また、ポリマー製がい管のニーズの高まりを受けて規格化する動きがあり、当社も規格策定に参加しています。

T形終端接続部
T形終端接続部
スマート終端接続部
スマート終端接続部
ダイレクトモールド接続部および機器用ブッシング
ダイレクトモールド接続部
および機器用ブッシング

巻線

社会的課題

巻線は、自動車・鉄道・家電・重電・携帯端末・パソコンなど、あらゆる分野に使用されており、今後、発電所や変電所の設備更新を迎えるエネルギー分野やハイブリッドやEV化に対応した自動車分野へ当社の技術・製品が求められています。

課題解決に向けた取り組み

当社は、お客様から求められる要求に対し、計画的に設備投資を行い、高品質な製品を安定的に供給できる体制を構築すべく、準備を進めております。お客様との共同開発などを含め、これからも新技術・新製品を生み出していきます。

課題解決の製品紹介

HEVやEV車に使用されるモータは高効率が要求されます。この要求を満足させるため、高性能な平角エナメル線の量産を開始しております。平角線にすることにより、丸線よりも占積率を高くしモータの高効率化を可能とし、さらに、性質の異なる樹脂を使用した3層構造の絶縁にすることで、密着性、可とう性、耐熱性を向上させることが可能となりました。
汎用的な電子部品に使用される細物平角線 断面サイズ0.2mm×2.0mmに対して、断面サイズは0.02mm×0.20mmの極細平角線を開発しました。そして、絶縁皮膜については、材料を独自に開発、および皮膜構造の最適化により極限までの細さと高い耐熱性、可とう性の両立を実現させ、電子部品のさらなる小型化、薄型化に貢献しました。

優れた絶縁皮膜
極限の細さ

コミュニケーションシステム

社会的課題

人工知能(AI)やロボットといった機械が産業を大きく変革していく中、あらゆるモノがネットワークに繋がり、リアルタイムで情報をやり取りする仕組みが必要となってきております。

課題解決に向けた取り組み

光通信がよいのかメタル通信がよいのか、当社の持つノウハウを活かしながら、繋ぐモノの特徴に合わせて最適な設計を、多くの品種についてスピーディに行っております。

課題解決の製品紹介

FA化が急速に進められる中、当社でも産業オープンネットワークに対応した電子ワイヤ製品として、さまざまなケーブル(『産業用高遮へいイーサネットケーブル』、『DeviceNet™ケーブル』、『IO-Linkケーブル』など)の製造販売を行っております。また、ご使用されるお客様の幅広いご要望(屈曲特性、耐油性、難燃性など)に対応したカスタマイズ製品の開発も進めております。最近では、電子機器の小型化に伴いケーブル細径化のご要望があり、『細径センサー用ケーブル』の開発に注力しております。なお、電子ワイヤ製品については、2018年初めより一部製品を除き特定フタル酸エステルフリー(RoHS2)に対応しております。

産業用高遮へいイーサネットケーブル
産業用高遮へいイーサネットケーブル
DeviceNet™ケーブル
DeviceNet™ケーブル
IO-Linkケーブル
IO-Linkケーブル

デバイス

社会的課題

名古屋大学減災館 地震体験設備実験写真
(復元ゴム変形状況)

近年は地震動の研究が進んでいますが、それでも数百年~数千年の間隔で発生する巨大地震の予想は困難です。一方で、将来の大規模災害時の重要施設・インフラの確保を、社会全体が「我がこと」としてとらえ、対応の一つとして被災後の機能回復が容易な免震構造の一層の普及につなげることが課題といえます。

課題解決に向けた取り組み

最新の地震研究に基づき積層ゴムを何十回も繰り返し変形させて性能が殆ど変わらなかった実験結果を(一社)日本建築学会などで発表しました。
また名古屋大学『減災館』では、福和教授が中心となり、研究施設の加振実験による免震特性の検討などを行い、地震の理解を広める活動をされており、当社も製品を納入して研究会に参加しております。

課題解決の製品紹介

減災館(名古屋大学 減災連携研究センター提供)
減災館(名古屋大学 減災連携研究センター提供)

『減災館』には建物を守るため天然ゴム系積層ゴムが、地震体験設備に復元ゴムが使われています。どちらも建築設計時に製品性能をシンプルに扱える特長があり、ダンパーなどの他デバイスとの併用が容易です。とはいえ自然現象が相手なので万全も完璧もなく、これで終わりではありません。天然ゴムの優れた耐久性を活かす工夫は今後も継続していきます。また当社は製品のラインナップが豊富ですので、多くのお客様の期待に応え、連携することで、私達の社会を守る活動に貢献できると考えています。

新技術開発

社会的課題

天津で稼働中の超電導ケーブルと終端
天津で稼働中の超電導ケーブルと終端

近年、地球温暖化に影響する二酸化炭素排出量の削減のため、再生可能エネルギーへの転換が世界的に進められています。一方、使用側には省エネ機器導入の加速をはじめ、電力エネルギーの効率的な利用が求められています。

課題解決に向けた取り組み

日本では全発電量の約5%が電気抵抗によって失われており、その量は1年間で原発6基分に相当します。当社ではこの課題に取り組むため、超電導線材の作製、撚り線技術や冷却技術などケーブル化への基本技術開発を進めて来ました。

課題解決の製品紹介

35kV超イットリウム系超電導ケーブル
35kV超イットリウム系超電導ケーブル

中国の天津地区に敷設した超電導ケーブルは自社で製造したイットリウム系超電導線材を使用し、愛知工場にある電力ケーブルの設備で製造しました。第三者認証機関立ち会いの下、国際大電力システム会議(CIGRE)が定める型式試験に合格しています。この長さ100mのケーブルを3本、銅の溶鉱炉が接続されている工場内の回線に接続しました。2016年の秋より超電導ケーブルシステム全体の冷却に着手、2017年春より送電を開始しました。
これまで1年以上にわたる連続運転を無事故で行い、超電導ケーブルの長期連続通電試験として優れた結果を収めています。世界でも長期運用の実用試験は数例を数えるのみです。当社は超電導送電技術の実用化を進め、送電線の電気抵抗で熱として失われていた電気エネルギーの有効利用を図り、省エネの推進、温室効果ガスの削減に貢献したいと考えています。